2024.11.21
言うことを聞かない子どもに伝わりやすい叱り方とは?
子育てにおいて、子どもが言うことを聞いてくれない場面はよくあります。
そんな時、感情的に叱ってしまいがちですが、効果的に伝わらないことも多いです。
叱り方によっては子どもに余計なストレスを与え、親子関係がギクシャクしてしまうことも…。
そこで今回は、子どもに「伝わりやすい叱り方」のコツについて、「アイメッセージ」を用いた方法をご紹介します。
【叱るのではなく「伝える」】
まず、叱る際には「子どもに伝わるかどうか」を意識することがとても大切です。叱る目的は、子どもが自分の行動を見直し、次に同じことを繰り返さないようにするためです。
そのためには、感情的になりすぎず、伝えたいことをきちんと整理して話す必要があります。
多くの場合、親が感情的に怒ると子どもが反発したり、自己防衛的になったりして、メッセージが伝わりにくくなります。
そこで、「あなたが〜だから!」と指摘するのではなく、自分自身の気持ちや困っていることを伝える「アイメッセージ」を活用すると、子どもに伝わりやすくなります。
【アイメッセージとは】
「アイメッセージ」とは、「私は~と思う」自分(I=アイ)の感情や考えを伝えることで、相手に気持ちや状況を理解してもらう伝え方です。これに対して、「ユーメッセージ」と呼ばれる「あなたは〜だ」といった伝え方は、相手を批判するような印象を与えやすく、聞き手が反発する原因になることもあります。
例えば、子どもが約束を破った場合、「なんで約束を守れないの?」「あなたはいつもそうなんだから!」と叱るのではなく、「ママは約束を守ってもらえないと、悲しい気持ちになるんだよ」というように、自分の感情を素直に伝えることで、子どもも「ママを悲しませてしまった」と理解しやすくなるのです。
【アイメッセージを使った伝え方の例】
具体的な状況でどのようにアイメッセージを使えるかを見てみましょう。例1:片付けをしない場合
子どもが遊んだ後に片付けをしないとき、つい「なんで片付けないの?」「片付けなさい!」と怒ってしまいがちです。しかし、このような叱り方だと子どもは「叱られた」と感じるだけで、何をどうすれば良いかが伝わりにくくなります。
ここで「アイメッセージ」を使い、「ママは、おもちゃが散らかったままだと踏んでケガをしないか心配だよ」「片付けてもらえると助かるな」と伝えると、子どもは「片付けることでママが安心するんだ」と理解しやすくなります。
例2:兄弟げんかをしている場合
兄弟げんかが始まり、手が出てしまった時も同様です。「なんで叩くの!」「いい加減にしなさい!」ではなく、「パパは、二人がけんかしていると悲しい気持ちになるよ」「仲良く遊んでくれると、パパも嬉しい気持ちになるな」と伝えることで、子どもに対して「叱られている」というプレッシャーを軽減しつつ、望ましい行動を示すことができます。
【アイメッセージの効果とメリット】
アイメッセージを使うことで、親の気持ちが子どもに伝わりやすくなり、結果として子どもの理解や共感が得やすくなります。また、子どもは親の感情を感じ取ることで、「自分の行動が親に影響を与えている」という意識が芽生え、自分自身の行動について考えるきっかけを持てるようにもなります。
さらに、アイメッセージは批判的なニュアンスが含まれないため、子どもが反発しにくいのも大きなメリットです。
子どもが親の気持ちを受け入れやすくなり、親子関係を良好に保ちながらしつけをおこなえる効果が期待できます。
【叱るタイミングや環境も大切】
効果的に叱るためには、タイミングや環境も重要なポイントになります。例えば、子どもが興奮している時や、人前で叱ると、子どもは恥ずかしさや反発心を抱きやすく、効果が半減します。
できるだけ冷静で、子どもが話を聞ける状況を選んで伝えるよう心がけましょう。
また、叱った後に子どもがポジティブな感情で終われるよう、最後に「まだ遊びたかったよね、次は一緒にお片付けしようね」といった声掛けで締めくくることも大切です。
子どもは「自分の気持ちをわかってもらえた」と感じ、前向きな気持ちで次に繋げられるようになります。
まとめ
子どもにとって「叱られる」という経験は、成長のために大切な学びの機会でもあります。親の気持ちが伝わりやすい「アイメッセージ」を使うことで、子どもも受け入れやすくなり、親子の信頼関係を深めながら前向きに改善できる環境をつくることができます。
ぜひ、日常の中で「アイメッセージ」を活用し、叱る場面を「伝える場面」に変えることを意識してみてくださいね。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀
幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。
