コラム

2024.12.12
発達障害について

療育の効果を最大化するには、スキルの獲得と環境調整の両立が鍵!

児童発達支援を受ける子どもたちが成長し、より自立した生活を送るためには、「できることを増やす」ことはもちろん、「環境を整える」こともとても重要です。
この二つをバランスよく進めることで、支援の効果を最大化できると考えています。

今回は、「スキルの獲得」と「環境調整」を両輪で進める必要性と、それを実現するための具体的なポイントについてお伝えします。

【スキルの獲得と環境調整、それぞれの重要性】

まずは、それぞれの役割について考えてみましょう。

〈スキルの獲得とは〉

子どもが自分でできることを増やしていくために、新しいスキルを学ぶことを指します。

例えば…
・コミュニケーション能力(あいさつ、会話のキャッチボール)
・身辺自立(着替え、食事の準備)
・社会性(順番を守る、集団活動に参加する)

これらのスキルは、子どもが日常生活を自分の力で楽しむために欠かせません。

〈環境調整とは〉

子どもが持っている力を十分に発揮できるよう、周囲の環境を整えることを指します。

例えば…
・静かに集中できる場所を作る
・コミュニケーションツールの活用(絵カードやアプリ)
・周囲の人たちへの理解を広める(学校や友達、家族)

環境調整をおこなうことで、今あるスキルを最大限に活かし、ストレスの少ない生活が実現できます。

【スキルの獲得だけでは不十分?】

スキルの練習だけに力を入れると、以下のような課題が生じることがあります。

・現実の場面ではスキルが使えない
療育の場や家庭で練習したスキルも、環境が変わると発揮できないことがあります。
例えば、「順番を守る」というスキルを身につけても、騒がしい公園ではうまくできない場合などです。

・ストレスが大きくなりやすい
いくらスキルがあっても、周囲がそのスキルに合わない環境では、子どもが疲れやすくなってしまいます。
このような状況を防ぐためには、スキルを身に付けると同時に、環境を適切に整えることが大切です。

【環境調整だけでは限界が?】

一方で、環境調整だけに頼ることにも限界があります。

・自立の機会が減る可能性がある
環境を整えすぎると、子どもが挑戦する機会を失うこともあります。
例えば、過保護なサポートが続くと、自分で行動する力が身につきにくくなるなどです。
そのため、スキルの練習をしながら、子どもの成長に合わせて環境調整の方法を見直していくことが必要です。

【スキルの獲得と環境調整を両輪で進める方法】

以下のポイントを意識して、スキルの練習と環境調整をバランスよく進めましょう。

①目標を共有する

家庭、支援施設、園や学校などで目標を共有し、スキル獲得の取り組みと環境調整を同時進行で進めます。
例えば、「お片付けのスキルを身に付ける」と決めた場合、家や学校でも片付けやすい仕組みを整えるといった連携が大切です。

②小さな成功体験を積む

いきなり大きな挑戦をさせるのではなく、子どもが「できた!」と思える小さな成功体験を重ねることが重要です。
その成功を後押しする環境を整えましょう。

③柔軟なアプローチを心がける

子どもの状況に応じて、サポート方法を見直します。
スキル練習が進んでいる場合は少しずつ環境のサポートを減らし、逆に難しい場面があれば環境を再調整する柔軟さが求められます。

④専門家の助けを借りる

児童発達支援スクールや学校の支援員、発達の専門家に相談することで、より効果的なスキル練習と環境調整の方法を見つけることができます。

まとめ

療育の効果を最大化するには、スキル練習と環境調整の両輪を意識することが大切です。
この二つをバランスよく進めることで、子どもがより自分の力を発揮しやすい状況を作り出すことができます。

その結果、「できた!」と感じる機会が増え、自己肯定感が高まり、自信を持って次の挑戦にも臨むことができるようになります。
「できない」から「できる」に変わる瞬間を、共に喜び合える日々を目指して、一歩ずつ進んでいきましょう。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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