2025.02.03
「小1の壁」とは? 仕事と子育ての両立が難しくなる?
「小1の壁」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか。
これは、子どもが小学校に入学するタイミングで、主に仕事と子育ての両立が難しくなる状況を指す言葉です。
特に共働きの家庭にとっては、この時期に直面する生活リズムの変化や、学校と保育園のちがいに対応することが大きな課題となります。
では、具体的に「小1の壁」とはどのようなものなのか、そしてどのようにして乗り越えることができるのか、詳しく見ていきましょう。
【「小1の壁」とは】
「小1の壁」とは、保育園に通っていた頃と比べ、小学校に入学した際に親が感じるさまざまな負担の増加を表現する言葉です。特に、以下のような問題がよく挙げられます。
1. 保育園と学童の預かり時間のちがい
保育園では、早朝保育が朝7時台からあり、延長保育は夜7時から8時頃まで対応しているケースが多く見られます。しかし、小学校に入学すると、登校時間は朝8時から8時半の間に設定されている学校がほとんどです。
放課後は、学童保育を利用することが一般的ですが、公立の学童保育では夜6時頃までしか預けることができません。
夜7時から8時頃まで預かりをしている民間学童もありますが、学校から少し場所が離れていたり、定員がいっぱいで利用できなかったりするケースもあります。
このように、保育園時代は10時間近く子どもを預けフルタイムで働いていた方も、朝は1時間、夜は2時間程度預けられる時間が減ることになるのです。
2. 長期休暇の対応が難しい
小学校には、夏休みや冬休みといった長期休暇があります。保育園では、長期休みの間も預かり保育がおこなわれていましたが、小学校ではそういったサービスはありません。
休みの間も学童保育を利用することはできますが、給食は出ない所がほとんどですので、毎日お弁当を持参する必要があり、親に大きな負担がかかります。
3. 保護者様の関わりが増える
保育園に比べ、小学校では保護者様が参加する必要のある行事や役員活動が増える傾向にあります。保護者会や授業参観、PTAの会合など、仕事をしながらこれらに参加するためには時間の調整が必要です。
また、子どもが小学生になると、宿題が毎日出たり、その丸付けや間違った箇所の指導をご家庭でおこなうケースが多くなります。
さらに、小学校低学年のうちは、翌日の持ち物の準備などもフォローしてあげる必要があり、保護者様の関わりが増えると言えるでしょう。
4. 子ども自身の成長に伴う変化
子どもが小学校に入ると、本格的な学習が始まり、これまでとはちがったサポートが必要になります。日々の授業の中でわからない所はないか、板書はしっかりできているか、提出物は出しているかなど、気にかけることが多いと感じるかもしれません。
また、学校生活に慣れるまでの間、子どもが疲れて帰ってきたり、環境の変化に不安を感じることもあります。
精神的なケアも含めたサポートが求められるため、仕事との両立がさらに難しく感じることがあるかもしれません。
【「小1の壁」を乗り越えるための対策】
「小1の壁」を完全になくすことは難しいかもしれませんが、いくつかの工夫や支援を利用することで、負担を軽減することができます。以下に、そのための具体的な方法をいくつかご紹介します。
1. 課題を明確化する
各ご家庭によって、何が「壁」となっているのかは異なります。就業時間が早くて子どもより先に出勤しなければならないことなのか、平日は休みが取りづらく保護者会やPTAの活動に参加できないことなのか、帰宅が遅く学習や宿題のサポートが難しいことなのか、課題を明確化すれば対処法を考えやすくなります。
2. 夫婦や家族で協力し合う
「小1の壁」を乗り越えるためには、家庭内での協力が欠かせません。夫婦間で役割分担を話し合い、平日やイベント時にお互いがサポートできる体制を整えておくことが重要です。
例えば、夫婦のどちらかが出社時間を遅らせることができないか、または帰宅時間を早められないか、保護者会や授業参観にどちらが参加するかなど、細かい部分でも協力し合うことで、負担を分散することができます。
3. 周囲のサポートを活用する
親だけで抱え込まずに、周囲のサポートをうまく利用することも大切です。祖父母や友人、近所の人たちと連携して助け合うことで、急な用事や仕事の都合で手が回らない時にも安心して対応できます。
さらに、地域のファミリーサポートや子育て支援のNPO団体なども、悩みを共有し、サポートを受けられる場所として活用することができます。
4. 長期休暇中のプランを事前に考える
長期休暇の際には、事前に計画を立てておくことが大切です。例えば、学童への送り迎えは祖父母に協力してもらったり、お弁当は宅配や冷凍弁当を利用する方法もあります。
また、長期休暇中に利用できる短期留学プログラムや子どもキャンプなどもあるので、早めに調査しておくことが賢明です。
5. 自分のペースを見つける
「小1の壁」を感じる時期は、親にとっても大きな変化の時です。仕事も家事もすべて完璧にこなそうとせず、自分なりのペースを見つけることが大切です。
特に、子どもの学校生活が始まったばかりの頃は、親も慣れるまでに時間がかかります。
最初から全てを完璧にこなそうとせず、少しずつ慣れていくことを目指しましょう。
まとめ
「小1の壁」は、子どもが小学校に上がるタイミングで共働き家庭の多くが直面する課題です。仕事と子育ての両立が難しくなる要因はさまざまですが、ファミリーサポートの利用や周囲の協力を得ることで、少しずつ解消していくことができます。
何より大切なのは、親自身が負担を感じすぎないよう、サポートを活用しながら自分のペースで進めることです。
子どもの成長と共に、親もまた新しい挑戦を乗り越えていく時期。
この時期を家族全員で協力しながら、楽しく前向きに過ごしていきましょう。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀
幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。
