コラム

2019.11.01
発達障害について

発達障害の子どもが失敗したとき

発達障害の子どもは、失敗を受け入れるのが、特に苦手なときがあります。
それは、見通しを立てることの苦手さと関連しています。
つまり「失敗してもやり直せる」というとらえ方ができないのです。
先のことをイメージする力、ということです。
幼児期の子どもは、誰しも上手ではありませんが、経験を重ねていくうちに、だんだんできるようになっていきます。
もちろん、発達障害の子どもであっても、ゆっくりと成長していきます。
ですから、失敗してパニックになっても、温かく見守って、成長を待ってあげる姿勢が基本です。
でも、パニックになって困っている子どもに、どうにかして「大丈夫」なことを伝えてあげたいと思いますね。
そんなとき、便利な魔法の言葉は「まきもどし!」です。
例えば、バスの時間に遅れて、パニックになってしまった、というとき。
「まきもどし!時間を巻き戻そう!」と、家までの道をもう一度戻り、次のバスにちょうど良い時間にバス停に着くように、再度家の前から出発します。
大人にとってはなかなか面倒ですが「それで落ち着いてくれるなら…」と考えてみるのも一案ではないでしょうか?
そして、そんな風に「まきもどし」を繰り返しているうちに、”失敗してもやり直せる”ことをわかりやすく経験し、理解できるようになります
お菓子など、他のものでごまかしてもいいのですが、失敗を克服した経験になりにくく、不満足が残ります。
子どもを育てるのは、時間と手間がかかります
「いつもそうしないと…」とがんばりすぎる必要はありませんが、「そんな考え方もあるんだな。」と感じていただけたらと思います。



​​​​​​​執筆:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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