2020.06.01
発達障害について
発達障害の「苦手」に対応する - 1
発達障害の人にはそれぞれ特性があり、獲得が難しいスキルや特に苦手なことがあるとされます。
何かが特に苦手な様子が見られると、なんとか克服できないかと試行錯誤しますが、効果的な工夫や取り組みを2つの側面から考えてみましょう。
1.スキル獲得を阻害する要因を考え、刺激を届けやすくする
たとえば、他者とのコミュニケーションが苦手な子どもは、自分から指差しをしなかったり、大人が指差しを示しても目線を向けてくれなかったりすることがあります。
他者と注意を共有するスキルを「共同注意」と言いますが、日常のざわざわした環境では成立しにくいことを踏まえ、わざと目線を向けやすい状況で意図的に指差しや目を合わせる課題があります。
その時に「(指さした先を)見る」ことを強いるのではなく、指導員の方が子どもの目線を意識して行動します。
わざと指差しを強調するように、目線を意図的に合わせるようにして、「ほら、先生も一緒に見ているよ!」という体験を重ねます。
自然な環境では受け取りにくい刺激を意図的に強調して届けることで、スキルを獲得するための体験を増やしていくのです。
刺激を受け取るのは子ども本人です。
「受け取りなさい」と強いるようなものではそもそもありません。
「受け取りにくいんだね」ということを理解し「だったら届けやすくするよ」という気持ちで環境を作っていきます。

執筆:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀
幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。
