わたしの教室の感動ストーリー

大宮教室(保育所等訪問)
匿名希望

自主練

3歳児健診の日、最初から最後まで泣き続けていたうちの子(以下、Mくん)は、保健師さんから言葉の遅れも指摘され、わりとはっきりと療育を勧められました。区役所の児童発達支援担当者から頂いた施設リストをもとに、とりあえず近場から問い合わせを始めました。しかし、どの施設も既に満員であったりなど、すぐに見つけることができませんでした。やっとの思いで通うことができた療育施設が、電車で30分かかるコペルプラス大宮教室でした。

当時、私の仕事は、昼から夜22時まででした。じゃあ午前中療育通えますねって話になり、朝、双子の姉のSちゃんを保育園に預け、Mくんは預けず私とふたりで電車に乗ってコペルプラスへ引率し、レッスンが終わったら急いで保育園に預け、そのまま出勤し帰宅は23時頃、そんな生活でした。電車のおもちゃや絵本が大好きなMくんにとって、電車に乗れるからなのか、コペルプラスには楽しそうに通っていました。もちろん、言葉の遅れもあってか、「楽しい?」と問いかけても、Mくんはじっと車窓を眺めているだけでしたが。

4歳、5歳と年を重ねるにつれ、Mくんなりにできることは増えていきました。けれど、依然としてSちゃんほどおしゃべりをしてくれません。双子だからか、その差はどうしても気になってしまうものです。もちろん、療育に通えば瞬く間に定形発達に追いつくなどとは思っていませんでしたが、フラッシュカードの最中離席したり、ワークシートを破いてしまったりしたレッスンの帰り道は、30分電車に揺られている間、「通ってて本当に意味あるのかなあ」と落ち込んでしまうこともありました。気が付けば、Mくんは年長クラスになっていました。

 お風呂から上がり、私がスマホをいじっていた時、普段は電車のおもちゃを走らせて遊ぶことが多いMくんが、いつもは見向きもしないものを持って、何やら独り言を呟いていました。それは、言葉を覚えるのに良いだろうと買い与えた「反対ことばカード」の束でした。Mくんはどうやらカードの束を読んでいるわけではなく、1枚1枚めくって遊んでいます。何を言っているのだろうとよく聞くと、発音はあまり明瞭ではないけれど、それは聞き覚えのある歌でした。

「あおーいそらからかぜがふいたら、わわわーわわわー、あっはっは」

ところどころテキトウでしたが、Mくんは「あおいそら」を一人で歌っていたのです。カードの束は先生のマネをしていたのでしょう。

 私が驚いたのは、Mくんが一人で歌っていたことよりも、レッスン中黙ってじっと聞いているだけだったこの歌を実はしっかり覚えているということでした。「きらきらえーがーおー」まで歌い終えたら、再び「あおーいそらから」と2コーラス目に入りました。手元のスマホで録画しようとカメラを向けた瞬間、気付かれてしまい、歌うのをやめてしまいました。

 こちらからの問いかけにはあまり答えてくれないMくんなので、どんな意図があって歌っていたのか、知る由もありません。そこで私は想像しました。彼は、レッスンに向けて歌の“自主練”をしていたのではないか。「いつも黙って聞いてるだけじゃなくて、僕も一緒に歌うぞ!」などと、彼なりに療育を頑張ろうとしていたのではないか。

 と同時に、コペルプラスで見たり聞いたりしたあらゆることが、実はMくんの中には確実に入っていて、いつかどこかで彼を支えるパワーとなってくれるに違いないと信じられるようになりました。3歳児健診から始まった療育生活が、意味のあることであると確信しています。

 先日のレッスンでは、先生といっしょに「あおーいそらから」と身振り手振り添えながら楽しそうに歌っていました。フィードバックで先生が「あおいそら上手に歌うようになりましたね」とおっしゃったので「実は家で“自主練”してたんです!」とお伝えしました。

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