コラム

2023.11.14
発達障害について

エコラリアとオウム返しのちがいは?

子どもたちが普段会話をするとき、相手の言葉を繰り返すことがあります。
これは、覚えたての言葉を使ってみたい子どもがする「オウム返し」と、言語発達に特徴がある子どもが見せる「エコラリア」という行動です。
このふたつはとても似ているように見えますが、実は異なるものです。
今回は、エコラリアとオウム返しのちがいについて、わかりやすく説明します。

【エコラリアとは】

まず、エコラリアから見ていきましょう。
エコラリアとは、自閉症スペクトラム(ASD)などの発達障害がある子どもたちが示す特有の行動で、他人が言った言葉をそのまま、あるいは少し時間を置いてから繰り返すことを言います。
言葉の意味を理解しているかどうかにかかわらず、発されることが多いです。

【エコラリアの特徴】

・他者の言葉を同じトーンやイントネーションで繰り返す
・理解している場合もあれば、そうでない場合もある
・コミュニケーションの一環として使われることもあれば、自己刺激のために使われることもある

【オウム返しとは】

次に、オウム返しについてです。
特に小さな子どもたちがよくおこなう行動で、大人や他の子どもが言った言葉を真似て言い返すことを指します。
言葉を覚える過程で自然に現れる行動です。

【オウム返しの特徴】

・学習の一環として、言葉やフレーズを繰り返す
・言葉の意味や使い方を学ぶためにおこなわれる
・コミュニケーション能力が発達してくると自然と減っていく

【エコラリアとオウム返しのちがい】

では、エコラリアとオウム返しのちがいは何でしょうか。
最大のちがいは、それぞれがどのような文脈で、何の目的でおこなわれるかという点です。
オウム返しは、定型発達の子どもたちが言葉を学ぶための自然な過程の一部として現れます。

一方、エコラリアは、コミュニケーションに困難のある子どもたちの自己刺激の行為として見られます。
エコラリアの場合、言葉を繰り返すこと自体が目的になることがあり、その言葉が持つ具体的な意味やコミュニケーションとしての機能を果たしていないことがあります。
しかし、子どもにとって心地よいリズムを生み出したり、周囲の言葉に対する一種の反応としておこなわれることもあるため、決して意味がないわけではありません。

これらのちがいを理解することは、発達障害のある子どもたちへの支援方法を考える際にも役立ちます。
例えば、エコラリアを示す子どもには、ただ言葉を繰り返すのではなく、その言葉がもつ意味を理解してもらい、コミュニケーションとして使えるように促すアプローチが必要になります。
※エコラリアの支援方法についてはこちらのコラムもご参照ください。

そして、どちらも言語発達の過程で見られる行動であることを理解し、一人ひとりの発達段階や個々のニーズに応じた支援を提供することが大切です。
子どもたちが言葉を通じてより良いコミュニケーションを築いていけるように、優しく寄り添い、最適なサポートをしていけたらと思っています。

監修:
発達支援スクール コペルプラス
代表講師 有元真紀

幼児教室コペルの講師時代から、のべ1万人以上の子どもたちの指導に携わる。
また近年は指導員の育成にも力を入れている。

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